インデックスファンドに常勝するアクティブファンド
eMAXIS Slim 先進国株式に常勝しているアクティブファンドがあるのをご存じでしょうか?
『SOMPO123 先進国株式』です。
論より証拠、基準価額の推移をご覧ください。
(2021年12/21は『SOMPO123 先進国株式』が設定された日です)
SOMPO123、eMAXIS Slimに常勝
二つの投資信託は、どちらも先進国の株式に投資するのですが、2年で約4%もリターンに差が生まれました。しかも、SOMPO123は一度もeMAXIS Slimを下回っていません。この違いはどこから来たのでしょうか?
運用方法の違い
eMAXIS Slim先進国株式は『MSCIコクサイ・インデックス』に連動することを目指し、最新の運用報告書では1,227銘柄に投資しています。
一方のSOMPO123は先進国株式の中でも厳選した120銘柄(最新報告書)に投資し、中長期的に先進国全体の成長を享受するように設計されたファンドです。インデックスファンドではなく、何か特定のインデックスに連動するようには設計されていないアクティブファンドに分類されます。
より、分散されているのはeMAXIS Slimですが、より収益を稼ぐ銘柄を選んだのがSOMPO123と考えられます。
手数料の違い
eMAXIS Slim先進国株式の信託報酬率は0.09889%、SOMPO123の信託報酬率は0.077%なので、この違いもパフォーマンスに影響しているのでしょうか?
運用報告書を確認して、隠れコストを含んだ総経費を比較すると、意外なことがわかりました。
eMAXIS Slim 先進国株式の方が、総経費は約1/3で圧倒的に低コストのファンドでした。インデックスファンドで資産規模も大きいため、効率的な運用がされています。
SOMPO123は信託報酬はとても安いのですが、その他費用が総経費の80%を占めていて、売買手数料や管理費用が主な経費となってしまっています。
手数料の差を覆す『銘柄選定』
やはり、SOMPO123のパフォーマンスの源泉は、銘柄選定にあるようです。『MSCIコクサイ・インデックス』の約1,300銘柄のうち、利益に貢献しているのは約120銘柄で、その他の雑魚(失敬)の銘柄を排除したSOMPO123の方が、手数料の差を乗り越え勝利しています。S&P500やNASDAQ100でもそうですが、市場全体を買うというよりも、その中の『優良銘柄』に投資する。というのが効果的なようです。
長期的にはアクティブファンドはインデックスファンドに劣後する。と言われます。最強のインデックスファンド一角であるeMAXIS Slim 先進国株式に常勝しているSOMPO123は稀有な例と言えるかもしれません。
私はNISAで投資するにあたり、『eMAXIS Slim 先進国株式』を選んだのですが、これは論理的な結論というよりも、「eMAXIS Slimシリーズでかためたい」という感覚からの判断です。
将来のパフォーマンスがどうなるかはわかりませんが、感情に流されず賢明な投資をされる方は『SOMPO123』を選ぶのではないかなと考えている今日この頃であります。